FIVETEESIXONE

TICA


Kinasse というお店で、TICA のライブ PA をやってきました。

自分のライブでカフェやバーとかで演奏するときには音響までやっちゃうことも多いんですが、PA 専任で、かつプロとして活躍されている方を担当するのは初めてのことだったので、「こんな経験と機材でいいんかね…」と少し思ったものの、とにかくあるものでやれるだけやりました。

最初はアナログ卓を使うつもりでしたが、楽器の接続に DI をかまさないことや、普段ライブをやる会場ではないので、設備的に細かくコンプと EQ をいじる必要があるかも、という理由から Ableton Live の中でデジタルミックスする方針に変更しました。

途中いくつかトラブルはありつつも、セッティングは大体うまくいって、事前に想像してた以上にキレイに鳴る空間が作れたんですが、1 つどうしようもなくて困ったのは、演奏者からすると、A/D コンバートや DSP による遅延を限界まで詰めても、それがモニタリングや演奏に影響するレベルで感じとれてしまうことでした。自分なんか 10ms を切ると結構どうでも良くなるタイプなので正直甘くみていました。確かに、自分で演奏していなくても、意識して聴いているとアタックの強いピッキングなどのときに気になります。ただ、これはどうしようもなかったので、スミマセン、というしかなかったのが心残りです。マシンのスペック向上でもう少しは改善できると思うので、Mac もそろそろ買い換えたいですね。

圧巻だったのは、結構音量の調整が難しいときがあって、ボーカルに対してギターのオケのレベルをかなり高めで設定していたときがあったんですが、そんな中でもボーカルが存在感を持って抜けてくることでした。これは鳥肌もので、PA をやっていなかったらそこまで気付けたかわからないので、とても良い体験をさせてもらえたと思っています。

ライブそれ自体の内容はいくら言葉で綴っても、少なくとも僕の能力では絶望的に伝えられないのでここで書くことは控えますが、TICA の昔からのファンの人が「今日のライブは今まででも最高によかった」と言っていたので、まずは一応ちゃんと仕事ができていたことに安心し、そしてその力添えができてとてもよかったなぁ、と素直に思います。

TICA は 僕の大好きな The Clash の Rock The Casbah のカバー曲をリリースしていて、それが聴けなかったことが残念でしたが、音源を送ってくれるそうなので、それを楽しみに待ちたいと思います。